和歌山発ベンチャーが仕掛ける農産物直売所「めっけもん広場」とは

スーパーに産直売場 仕掛けたベンチャーの大変革がスゴイ

今、農産物直売所が好調で、市場規模は1兆円弱に達しているのをご存じだろうか。その一方で、従来のスーパーマーケットに対する消費者の不満は大きい。その穴を埋めるべく、あるベンチャーが仕掛けたのは……?

和歌山を訪れるとき、時間があれば必ず寄っている場所がある。

「めっけもん広場」という農産物直売所なのだが、これがかなりスゴイ。大阪と和歌山の府県境、山麓で畑しかない道路沿いに突然、車の流れが悪くなる場所があり、何かと思えばこの直売所の駐車場に列ができているのだ。けっこう広い駐車場を備えているのに、それでも駐車場に入れる車で、ちょっとした渋滞が起きている・・・[read more]

「めっけもん広場」の画像検索結果


今回NEWSPICKSでも取り上げられたように、和歌山の「めっけもん広場」の賑わいは凄い。私も以前、営業職で和歌山県内(南は白浜まで)を目まぐるしく日々巡ってはいたのだが、土日だけでなく平日でも賑わいをみせていたのがこの「めっけもん広場」

この記事に関しても多くのコメントが寄せられている。


山田 敏夫
(ファクトリエ) CEO & Founder

2017年12月20日

山奥のJA直売所にお客様が殺到。国内原則翌日配送、集荷後冷蔵保存という新しいコールドチェーンへの取り組みも勉強になります。
出荷された野菜は基本、翌日には店頭に届き、売場の運営はスーパー側が行うが、値決めは生産者が行う。いわゆる産直売場が店頭に置かれることになっている。


中川 朗
みずほ銀行 調査役

2017年12月20日

農業総研のビジネスモデルが既存のステークホルダーに与える価値・ビジネスとして受容される理由を紐解かれています。
たしかに、世の中何でも「ディスラプト」することがもてはやされますが、提供できる新たな価値を模索することはオーソドックスでありながら、むしろ新鮮で有効なやり方かも知れません。


若林 毅
富士通株式会社 Akisai事業部 エキスパート

2017年12月20日

農業の世界では、若手を中心とした企業的経営者が新しい波となっていますが、この農業総研のような流通分野での新たなインテグレーターが登場することが、業界の構造的変革をスピーディに推進すると思っています。
こうしたベンチャー発の動きは、政府や金融機関などもっと支援するスキームが有って良いのではと思います。


10年連続で25億円以上の売り上げを維持

めっけもん広場の年間売り上げは約27億円(平成27年度)と、直売所としては異例の規模を誇る。広場に足を運ぶ来店客数も年間約78万人。名実ともに日本トップクラスの直売所だ。

オープンしたのは今から17年前、2000年11月のこと。当時は大型直売所などほとんどない状況だった※2。反対の声も多く、ようやく開設にこぎつけたときも「5年で6億円」を目指すという控えめな計画を立てていた。ところが、蓋を開けると驚くほどの人気を呼んだ。2001年の売り上げはいきなり約14億円と、開設前の予想をはるかに上回った。それ以降、14年連続で20億円以上、この10年間は毎年25億円以上の売り上げを記録し続けている。

この成功に続けと、2011年4月には大阪府岸和田市に「愛彩ランド」(JAいずみの)、2013年4月には奈良県橿原市に「まほろばキッチン」(JAならけん)など、近隣にも大型直売所が鳴り物入りで出店した。その秘訣を学ぼうと、全国の地域JAから視察・研修に訪れる人は後を絶たない。JAグループは、めっけもん広場のような“ロールモデル”のノウハウを組織内で共有し、各地の実情に合わせてさらなるレベルアップを図っているのだ。

めっけもん広場は10年連続で売り上げ25億円以上をキープ
めっけもん広場の売り上げと来店客数の推移。2015年度(2015年4月~2016年3月)の売上高は26億9668万5000円。同年度の来客総数は77万7592人だ

人気の秘密は「圧倒的なボリューム感」

「めっけもん広場」の売り場面積は968.2㎡。オープン当初は直売所とは思えない大きな売り場が注目されたものの、1200㎡を超える超大型店が出現した今では突出して大きいとは言えない。また、近畿南部は「農産物直売所の戦国時代」と言われるほど競合店がひしめいている地域。取り巻く状況は決して甘いものではない。それでもなお、めっけもん広場が日本のトップクラスを維持し続けていられるのはなぜか。

冬の果物の主役、みかんの箱を手にする岡田芳和店長(写真=水野浩志)

めっけもん広場の5代目店長を務める岡田芳和さんは、その理由をこう語る。「オープンして、しばらくは一人勝ちだったと思います。しかし、周りに競合店ができてからは、その影響は否めません。それでもなお、売れ続ける理由は、圧倒的なボリューム感と豊富な品ぞろえでしょう。例えば果物なら、夏は桃、秋は柿、冬はみかんと、四季を通じて強いものがあります。その時期になると文字通り圧倒的なボリューム感が出せます。野菜については、地域性がない半面、なんでもあります。品ぞろえに価値があるのだと思います」

「めっけもん広場」の画像検索結果


“のれん”ができつつある

めっけもん広場の売り場を見ると、都会で流行っているような「オシャレなマルシェ」とは決して言えない。あちらこちらに段ボールの裏に野菜の名前と価格が書かれており、天井には手作りの看板がぶら下がる。野菜や果物の横に置かれた料理のレシピの書き方もバラバラだ。しかし、どこか熱気と勢いが漂う。取材当日も月曜日だというのに、朝9時の開店前に来客がずらりと並ぶ。トビラが開くと同時に店になだれ込んで来る様は壮観だ。店の手作りの演出と客の熱気が相まって、“祭り感”が醸し出されている。

岡田店長に聞くと、「段ボールや看板にしてもあえて狙っているわけではありません。でも、そこがいいと言われることはあります。農協職員が対面で売るところも強みです。職員は家で田んぼや畑をやっている人がほとんど。“農家がやっている店”という感覚ですね。それに、16年間やってきて、ある意味“のれん”ができてきているのかなと思っています」と、めっけもん広場の強さを分析してくれた。

店の入り口近くには、「信頼のブランド紀の里」と書かれた段ボール入りのみかんと柿があふれんばかりに詰まれている。「これらはJA紀の里の選果場で選り抜いたもの。糖度や形などがある水準を確実に超え、『JA紀の里の顔』と言える商品です。また、選果場を通っていないものも、出荷者自らが箱詰めし、自信を持って出しています。だからどれを選んでもらっても、とびきり甘くておいしいんです」と岡田店長は胸を張る。

言ってみれば、果物や野菜をよく知る農家が、豊富な品ぞろえと圧倒的なボリュームを武器に、毎日特売のような祭り感覚で売る大型の八百屋さん。それがめっけもん広場だ。置かれた商品の中にはJA紀の里の顔とも言える“お墨付き”のものもあれば、手練れの農家が作るとびきり旨い“めっけもん”もある。広場が長年、直売所の雄として君臨している理由はこういった店づくりにもあるではないだろうか。

http://special.nikkeibp.co.jp/NBO/businessfarm/


和歌山には和歌山にしかない風土というものがある。都市部にはない魅力がある。
その特色を余すことなく活かしたのが「めっけもん広場」だろう。

めっけもん広場は、お世辞にも交通の便がよい所にあるとは言えない。それでも、週末になると停められている車の半数以上が大阪ナンバーともいう。

国内原則翌日配送や集荷後冷蔵保存。これが和歌山だからこそ成せる画期的なシステムであり、ベンチャー農家が参入しやすい仕組みという付加価値を提供できている。国土の広い米国コールドチェーン以上の鮮度が実現できることになるとさえ記事には書かれている。

ビジネスに向かない土地と言われる和歌山において、10年連続売上25億円以上と繁盛し続ける「めっけもん広場」
それを運営するのは、和歌山では数少ない上場企業でありベンチャー企業の一つ、農業総合研究所。

支持され続ける理由を紐解くことで、和歌山で商売を考える方にとっては、何かヒントが見付かるかもしれない。
そして運営する農業総合研究所には、これからの新しい「農業のカタチ」を今後も創出していってもらいたい。

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